最近読んだ本まとめてメモ
最近意識して本を読むようにしている。感想を都度ブログに書こうと思っていたら、ズボラで読んだ本だけがたまってしまったので、まとめて感想をメモしておく。
産経新聞の本。本屋で赤い表紙が目について購入……はせず、図書館で借りた。研究なのかと思ったら共産党とSEALDsの悪口が脈絡なく書き散らされているだけだった。せいぜい「観察日記」レベルの文章の寄せ集めで、これを「研究」と銘打ってしまう産経新聞政治部の日本語能力が心配される。図書館で済ませてよかった本。
ブックオフで108円で購入。明確な筆致で仏教とはなんであるか解説しており、分かりやすく良い本だった。産経新聞の本を読んだ後だったので尚更(?)実用的な日本語文章はかくあるべしと強く思った。この人の他の著作も読んでみたい。
シン・ゴジラを見た影響で災害と政治ドラマという切り口の話を読んでみたくなり購入。臨場感あり面白かった。これ確かに実際に起こったら日本終わるな?と思える。やや安直な政治批判が鼻につくのと、政府の対応はファンタジーだなあと思ってしまう点が気になる。これの後の日本がどうなったかの話を読んでみたい。
四畳半神話大系以降ファンになった森見登美彦氏(実ははてなユーザ)の文庫新刊。この人のコピペが巧みに駆使された幻惑的な文章はnjslyrのシークエンス・ブレイクビーツ技法に通じるものがある。キョートだし。Twitter連載してみたらどうなるだろう。そういえば有頂天家族のアニメ2期が決まったようだけど1期見てないなあ。
以上。
マンション管理組合は小さな政治の場である
縁あって今年からとあるマンションの管理組合理事会に出ているのだけど、これがなかなか興味深い。
保守派と革新派があり、利害の対立があり、リアルな自転車置き場の議論があり、外的環境の変化——たとえば民泊に対応しつつ、予算と実績・収入と支出をバランスさせねばならず、なにがしか合意を得てことを進めないといけない。顔の広い人がおり、実務能力のあるがおり、理屈の通じない頑固なじじいがいる。まさに政治のミニチュアなのだなあということを強く思う。有権者の規模が小さいだけで。
有権者数(組合員)も理事会も人数が少ない分、議論になると発言力が強い人の制圧感などをリアルに感じられる。参加したばかりの自分は吹けば飛ぶような発言力しかない。
でもそこでちゃんと理論立てて話ができると注目を集められる。ちゃんと聞いてもらえる。ダイレクトな反応が返ってくるのはなかなか面白い。
思うに、管理組合といえば面倒くさいものの代表例と認識される節があるけれど、これは政治への無関心につながるところがあるんじゃないか。
「マンションは管理を買え」という言葉があるけど、これを政治に例えるなら「住む国を自由に選べるとしたら、よりよい政治が行われている国を選ぶべき」となる。なんとも当たり前のことだ。誰が進んで北朝鮮やシリアに住みたいと思うのか。
普段の生活ではあまり意識しない共用部の維持管理であるとか、必要な長期修繕計画の策定・見直し・遂行であるとか、それは誰かがやっている。入居者はその恩恵を被る立場にある。賃貸であれば話は別だが、区分所有であればその意思決定の責任の一端は間違いなく入居者本人にある。その責任に無関心でいいのだろうか。自分に最も身近な意思決定に無関心でいられるとしたら、どうして日本国としての意思決定に関心を持てるのだろう。
管理組合は面倒くさい=基本フリーライドしておけばいんじゃね?という姿勢には政治の無関心と根源的につながると思う。いつか本当に困ったときに気がつくんじゃないだろうか。それが身近には、自転車置き場や共用部の使い方として現れるのだと思った。
緊急事態条項がいらない理由を整理した
参院選で自民党が勝利し、憲法改正がより近づいたと言われる。「日本会議の研究」にも書いてあったが、2016年7月現在の自民党の方針としては、憲法9条ではなくより通りやすい緊急事態条項の追加をターゲットにしているとのこと。
自分は自民党の憲法改正には内容如何に関わらず反対である。なぜなら、安保法案のときの憲法解釈変更で分かる通り、自民党はそもそもルールを守るつもりがないと見えるからである。ルールを守らないやつが「ルール変えようぜ!」と言っているので、嫌な予感しかしない。
しかし「自民党が嫌いだから」で反対していたのでは議論にならない。緊急事態条項のこともあまり知らないのではよくない。
そこで、図書館で目についた本を借りてきた。反対派の弁護士によって書かれた本である。この本は読みやすかったが、急いで執筆・発行されたためか編集ミスが少し目立った。
よくわかる緊急事態条項Q&A――いる? いらない? 憲法9条改正よりあぶない!?
- 作者: 永井幸寿,ぼうごなつこ
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2016/06/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
以下この本から議論の要点を抜粋する。
続きを読む
選挙のときに考えること
参院選なので、自分の思考パターンを整理してみた。なおauientは反自民、左派より、特定の支持政党はない、というポジション。
1.投票日を確認
まず投票日。7/10(日)。2週間ほどまえから事前投票ができるので、なるだけ余裕をもって投票したい。
2.投票対象を確認
何を選ぶんだ、ということを確認する。今回は参議院議員選挙。
参議院は6年任期で、3年ごとに半分ずつ議員を入れ替える。衆議院は4年任期、全数入れ替え、さらに首相の権限で解散可能なので、安定よりの制度設計となっている。
3.投票方法、当選者数を確認
投票所に行って、こんな書き方だっけ、とならないよう投票方法を確認する。今回は候補者の記名+政党名の2本。あと何人当選するのかも確認しておく。
3-1.選挙区選挙
候補者の氏名を記載する選挙区選挙。都道府県単位で選挙区があり、議員定数がある。自分がいるのは東京選挙区で、定数12のうち半数の6名が対象。
3-2.比例代表
党名を記載する比例代表選挙。全国統一の選挙区となり、定数96の半数48名が対象。
4.候補者を確認
こんくらい選ぶのかあ、という想像がついたところで候補者を見る。
4-1.選挙区選挙
- 選挙公報を見て、投票しても良いかな、と思う人をピックアップする。ここらへんは印刷物があるとやはり捗る。
- 現・元なら、前回選挙の得票数を調べて、今回当選しそうかな?と考える。
- 自民党の大物や公明党のような、放っておいても確実に当選するだろうな、という人を当選者数から引いて、野党が取れそうな枠数を考える。
- 当落ギリっぽいなと思う人を選ぶ。
4-2.比例代表
小さい政党や最近できたばかりの政党は死に票になる確率が高いので、大きい政党から選ぶ。
5.投票
投票に行き、あと開票速報を見守る。
前回の結果から考える
前回2010年の東京選挙区の当選者は以下の通り。
得票数はこちら。
民主党政権時代で民主が2枠とっている。これは蓮舫1枠になると思う。小川敏夫さん法務大臣とかやって活躍してるようだけど、厳しい気がする。
公明は通常運転。宗教法人の会計報告を公開義務づけ&寄付金に税金をかけるくらいのことを言いだしたら認めてやってもいいんだけどねえ。あと政教分離に反した法人はお取り潰し。
自民は2枠とるかな? あまり興味がない。中川雅治はいじめ自慢で炎上したけど多分みんな忘れてるか、そもそも気づいてなさそう。
で、旧みんなの松田公太は引退して、更に前回から定数が+1増えてるので、残り枠2つくらいと予想。
さて誰にしよう。
支持なしの件
「支持政党なし」の件。北海道で社民党よりたくさん票を集めたので、今回議席1つ2つくらいとるんじゃないかなあ。もし取ったらこいつのサイトに日本会議とかの組織票が行くと予想できるので、自分も投票参加しないとな。
ブラタモリ好きはきっとハマる、umegold先生の街道シリーズ
こんな記事を読みました。
で、umegold先生のことを思い出したので紹介したいと思います。
umegold先生という御仁がおられます。原付で街道を走る様子を撮影した車載動画をニコニコに投稿されているのですが、そのクオリティがすばらしい。Google Earthを使った地図・地形解説や、江戸時代の旧道から今現在の道になるまでの歴史話がふんだんに出てきます。更にはゆっくりでおなじみsoftalkによるナレーションや、MAD動画的な要素もレベルが高いので見るものを飽きさせません。路盤。枡形。河岸段丘。いいですよね。
現在の所、街道シリーズとしては日光街道(完結)、奥州街道(完結)、甲州街道(制作進行中)の3つがあります。
こちらは記念すべき第1作の日光街道第1回。
【車載動画】原付で日光街道を走ってみた(その1)日本橋-浅草
1回が10分〜20分ほどですが、このサムネイルだけ見ても、その解説の丁寧さ・分かりやすさが伝わるでしょう。
気になった方は再生リストからどうぞ。ニコニコ動画だけでなくYoutubeにもアップロードされているので、お好きな方で。
個人的には、タモリさんが見ても面白がるクオリティだと思うし、NHKが見つけてタイアップして番組にできるレベルだと思うんですよね。そんなことにならないかなあ。
SIerとWeb屋のチーム構成戦略:スケールアウトとスケールアップ
ふと思いついたたとえ。
SIerを請負開発会社、Web屋を(Webに限らず)ソフトウェアの事業を持ってる会社と単純化して考える。双方とも業務でソフトウェア開発を行う点では共通しているが、異なるのは「開発したソフトウェアが自分のものか、他人のものか」という点である。
SIerはスケールアウト
彼らが開発したソフトは基本的に他人(顧客)のものである。彼らは概して開発したソフトの価値ではなく労働時間を基準として対価を得る。いわゆる人月だ。
ここにあるプロジェクトがあって、人月100万の社員が参画していたとする。このプロジェクトの売上を伸ばしたいとしよう。どうしたらよいだろうか。
1つは、社員がより技術を研鑽して価値を高め、単価を上げてもらう戦略だ。すぐ思いつくが、この戦略は限界が早い。一般に顧客はそんな大幅な単価アップを容認しないためだ。せいぜい5%〜10%、20%も上がればかなり良い方なのではないか。この例ではどんなに頑張っても20万程度しか上がらないことになる。また、その前提として社員自身は相当頑張ってもらわないといけない。頑張れるかどうかは人に依存するので確実性が低い。
2つめは、単価はそのままに労働時間を増やす戦略だ(戦略という言葉を使うのも気が引けるが……)。作業効率を落とし、ムダな残業を増やせばそれに比例して労働時間が増え、(契約形態によっては当てはまらないが)時間に比例する売上も増える。この方法も限界が早く、どんなにムダに残業したところで20h〜40h/月の積み増しがいいところだろう。人月100万は月160hとして時間単価6250円なので、6250 x 40 = 25万がいいところ。更には残業により社員が疲弊し、顧客満足も低下しがちで、結局あまり幸せにはなれない。
3つめが人を増やすことだ。仮に新人を普通の社員の半分の単価で参加させたとすると、一気に50万増える。同じクラスの社員がもう一人増えれば100万である。これはすごい。教育コストや、人数を増やすための理由が必要であったりはするが、他の方法と比べて限界が高いので伸びしろがある。
かくしてSIerの本命は人を増やすことになる。教育コストを圧縮するために開発規約を標準化して、自由度は減り、有象無象の人員が増え……というおなじみの風景ができあがるわけが、ここで考えたいのはチームの構成戦略。担当1人あたりの能力を伸ばすのではなく、なるべく普通の人をたくさん束ねて仕事をする戦略で、要はこれはスケールアウトだなと思う。
Web屋はスケールアップ
ソフトウェアの事業を持ってる会社は、基本的に自社のソフトを開発し、そのソフトが持っている価値で勝負する。
はてなブックマークが仮に年に1億円売上に貢献するとして、それをより増やすにはどうしたらよいか。基本的には、より儲かる方法を考えて、より儲かる機能を実装するという方向になるだろう。そのためには有象無象ではなく頭がよく能力の高い人材がいた方が良い。逆に、労働時間や社員の数はソフトの価値とは無関係なので、少なければ少ないほどコストが抑えられて良い。
小さなチーム、大きな仕事やピザ2枚のチームは、このような前提で成り立っている。これは普通の人を多数束ねて仕事をするSIerと対照的で、個々人の能力を最大限伸ばしていこうとする戦略。つまりスケールアップだということができる。
結論
スケールアップとスケールアウト、どちらが良いというつもりはないのでここまで。多分意識の高い人はスケールアップ型になると思うけれど、自前で事業を持つことは(ビジネスの面でも、個人の能力でも)生存競争が激しいので、一概には言えないと思う。
Raspberry Pi作業メモ(3)パーティション拡張
今日のヤックシェービング記録。
使われているパッケージの更新くらいやった方がいいかと思い「sudo apt-get update」「sudo apt-get upgrade」を実行したところ、/のディスクが100%になって止まる。
df -hで容量を見ると3.7Gしかない。おかしいな16GBのSDカードのはずなのに?
調べてみると、SDカードのイメージを焼く方式で用意したディスクはパーティションサイズが計4G固定になるっぽい。考えてみれば当たり前か。NOOBSでインストールしたときは自動で設定してくれるのかも。
https://blog.hello-world.jp.net/raspberrypi/219/ を参考にパーティション拡張を狙うも、なにを間違えたか設定後に再起動するとログインできなくなる。orz
一晩寝て、もう一度(1)ディスク作成、(2)パーティション拡張(今度は成功)、(3)Wi-Fi設定までやった。いい加減慣れてきた。
この環境回りでハマる感じ、うんざりもするんだけど、ちょっと楽しいような感じもするんだよな。なんなんだろうコレ。