「天気の子」を見てきたのでネタバレ感想をまとめて読んだ
よかった。封切直後からおもしろそうなレビューがネットに飛び交っていたけれど、我慢してた甲斐があった。こういう、誰かが語りたくなるような力を持った作品は1粒で2度3度おいしい。
レビューの検索には、はてブでキーワード検索「天気の子」でブクマ順に並べて上から読んでいく方法をとった。ただ本文から全検索だとノイズが多かったので、タグ検索の方が良かったかもしれないと後で思う。
以下、読んで面白かったレビューや記事をメモしていく(ネタバレコメント含む)
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「『君の名は。』に怒った人をもっと怒らせたい」――新海誠が新作に込めた覚悟 - Yahoo!ニュース
感想じゃないけど作者インタビュー。なんでこうなの、とか前作との関係とかが分かる。
PS2版天気の子を俺たちは遊んだことが有る気がしてならないんだ。 - セラミックロケッツ!
エロゲーのバックグラウンドと文法による批評。いかにもオタク文学的で読み応えあり実によかった。
【ややネタバレ注意】「天気の子」を見てゼロ年代エロゲについて語りだす人々 - Togetter
上記エントリに集約されるオタク的観点でのつぶやき集。
エロゲ的批評の1つ、手錠に関する考察がよかった。
無職だけど人の金で #天気の子 を見た狂気の子【完結編】 - 玖足手帖-アニメブログ-
「狂っている」というキーワードで綴る批判的評論。
『天気の子』新海誠監督が明かす“賛否両論”映画を作ったワケ、“セカイ系”と言われることへの答え - 映画 Movie Walker
8/10の作者インタビューなのだが、前述のエロゲ評論にも言及がある。
「天気の子」という宣戦布告 新海誠の“これまで”と“これから” - ねとらぼ
セカイ系というワードでの総括。このライターさんはてなブログやってた。
細かな描写をメモしていて参考になる。
ぱっと見だと意味が分からない。よく読むと意味が分かる手の込んだ感想、というか既に二次創作じゃないか!「もし〜〜なら」の文法で書くのはエロゲ的評論の流れを感じる。手錠のくだりも秀逸。
〈エロゲっぽいと言われてしまうのはなぜか〉
別名「ある種のオタクが集団幻覚を見ているのは一体何なのか」
の理由を簡潔に言葉に落としている。
SF作家、冲方丁による「自分が小説で書くならこうする」。手錠。ヤー、趣味が合いませんな。
『天気の子』が照らした、社会システムの内と外 - シロクマの屑籠
シロクマ先生の評。都市描写と社会について。
『天気の子』で感じる視点の進化 『君の名は。』から「脱皮」した新海誠監督 | ORICON NEWS
オリコンのインタビュー。新海誠の作家性について。細田守との比較で「へー」という感じ。
「天気の子」新海監督と川村プロデューサーインタビュー・上 「バッドエンドの作品を作ったつもりは一度もない」 - 毎日新聞
「天気の子」新海監督と川村プロデューサーインタビュー・中 「RADWIMPS」の歌は、映画の第2のセリフ - 毎日新聞
「天気の子」新海監督と川村プロデューサーインタビュー・下 「いい作品を作る」だけでは限界がある - 毎日新聞
毎日のインタビューシリーズ。川村プロデューサーも交えて情報量が多い。
第27夜 | おやすみシェヘラザード | やわらかスピリッツ
「つまり、知らんがなのセカイ系を、新海したのが、総括誠で〜〜」
「先輩あの、無理して言葉がバグってます。」
漫画家、篠房六郎の公式応援漫画。エヴァの件でも思ったけど、この人の文法はブレない。
映画『天気の子』を観て抱いた、根本的な違和感の正体(杉田 俊介) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
消化不良を起こした批評家によるレビュー。
大人になってしまった僕が見た『天気の子』。 - sigekun’s diary
「ビルドゥングスロマーン」てなんだろとググったら「教養小説」とある。どこかのインタビューで「道徳の教科書じゃねえんだよ!(意訳)」というくだりがあったので、そうですね、という感じがある。
そんなわけで、『天気の子』は実質『雲のむこう、約束の場所』のアップデートだと感じられた。
肯首するところ多なり。
「天気の子」感想 とてもひどい作品だったけど、でもこれでいいのだ - 頭の上にミカンをのせる
色々気になって感情移入できなかった方の場合。
ヒットがどうこうとか、ズレてるなーという印象のレビュー。インタビュー読めば分かるレベルのことを想像で書いてるレベル。お仕事で批評してるとこうなっちゃうんでしょう・・・
『天気の子』の深すぎる「10」の盲点 | シネマズ PLUS
「6:テッシー、さやちん、四葉はどこにいた?」だけ気になった。あとタカオも。
「天気の子」見た記者は恥じた ネタバレ承知で語りたい:朝日新聞デジタル
うーんこれ気になるんだが物理紙面でも読めないので悩み。
【ネタバレ・レビュー】30歳女は『天気の子』をどうしても楽しめない。 - ともとはるの「何して遊ぶ?」
30歳女性がそのまんま素直に語ってて好感が持てる。
そういう意味では新海監督の『秒速5センチメートル』は好きだった。あれが現実のあるべき形だと思う。
あー。
映画館で1900円払って16分間CM予告を見て『天気の子』で高収入求人広告バニラのトラックを見てきた人たち - Togetter
企業タイアップによる宣伝というのを盲目的に嫌う人の様子が観察できる。
聖地のビルは丁度今月取り壊されるらしい。新海映像は美しすぎていて、現実を見るとガッカリするのは言の葉の庭の時で経験したので個人的にはオススメできない。が、失われてしまうとなると見たくなるものですね。
以上、自分には小ネタを含め2度3度楽しめるいい映画でした。