auientの日常

ノンジャンルで書きたいことを書くブログ

【読書】謝るならいつでもおいで、世界を変えた17の方程式、吉原花魁日記、他

謝るなら、いつでもおいで

文庫化するという書評を見て単行本を図書館で借りた。子持ちの親には重い一冊だった。そしてさすが新聞記者というべきか、文章が読みやすい。面白くてぐいぐい読んでしまう作家の文章とは明らかに毛色が違って、軽いさらりとしたタッチを感じる。情報密度が濃すぎない、事実や時系列の説明のうまさ、感情表現を挿入するタイミングなど、意図したものか自然とにじみ出るものかはわからないが、技巧を感じる文章という印象が強かった。そのおかげで重たい内容を読めたのかもしれない。

 

ぼくらの地図旅行 (福音館の科学シリーズ)

図書館で見つけた絵本。地図記号の読み方などが絵本になっている。小学生中学年〜向き、長男にはまだ少し早そうなので借りずに見送り。

子供に地図の見方を教えるのにどういう方法がいいのかな?ってことをよく考えてる。地図を持って散歩に出るとか。未だ実践できてないけど、これはそのためのネタの1つになりそう。

 

サティさんはかわりもの

エリック・サティの半生を描いた絵本。自分が読みたくて借りてきた。子供はあまり興味を示さず、自分も読んだけどまあふーんという感じだった。なぜだろう。薔薇十字教団とか出てこなかったからだろうか。そしてサティの曲を聞いていたらサガフロ2の流麗なBGMを思い出して気がついたらYouTubeでめっちゃ聞いてた。もはやサティじゃなかった。

 

世界を変えた17の方程式

数学の本。なんで見つけたのかは忘れたが、めっちゃ面白かった。数学って実際なんの役に立つの?という疑問に真っ正面から答えてくれる本。ストーリーとして面白いし、最後がリーマンショックの話になるのも最高。図書館で借りたけど読み返すので圧倒的速度で購入。

 

吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

図書館でふっと手に取った本の表紙がこうの史代さんだった。そりゃ借りる。そして読んだらノンフィクションの持つ迫力があってめっちゃ面白い。大正15年でこれかー。森光子さん、なんだかんだで席順3番くらいになってるし、マンドリン弾けたりするし、力のある人だったんだなと思う。

 

 

もんもん、その愛すべき名前

次男はファンタジスタである。話を聞かず、急にダッシュしたり夜更かししたりめっちゃ汗を書いたりする。イヤイヤがすごい。そういう絵に描いたような、大人の思い通りにならない子供が次男だ。

次男は自分のことを指して「もんもん」という。

「もんもんねー、きょうねー」「もんもんこうえんいきたいの」「もんもんかーたんだいすき」

いずれも一人称である。なぜもんもんなのかは定かでない。言葉がで始めた頃、時々この子が言う「もんもん」は、実は自分のことを言っているのではないか?と気づいたのは祖母だった。それから2年は経つだろうか、未だにこの不思議な自称を止める気配がない。

1つ確実に関係していそうなことがあり、それは当時よく与えていた牛乳にくまモンのイラストが描いてあったことだ。自分たちはこれを「くまモン牛乳」と読んでいた。

 「くまモン牛乳のむ?」「のむ!」

こいうやり取りを毎日していた。もんもんの「もん」はここ由来だと思われるが、しかしそれがなぜ自称になるのかと言うと全くの謎である。ともあれ、この不思議な自称は実に口に馴染む心地いい響きがあって、私や家族は次男を「もんもん」と呼んでいた。そのうちバリエーションも増え「もんちゃん」「もんた」「もんたくん」とも呼んだ。本当の名前による愛称を含めると、次男はあだ名を7〜8つは持っていただろうか。3歳にして7つの名を持つ男とは、我が子ながら器を感じさせてくれる。

もんもんの自称には実利的にまずいところもあった。保育園の友達が混乱するらしいのだ。次男は家族に「もんもん」の呼称を許す一方、友達から「もんもん」と呼ばれると「ちがうよ、(本名)くんだよ」と訂正するらしい。それでいて一人称は「もんもん」のままなので、同学年の3歳児が混乱するのも無理なからぬ話だ。

特別な呼び方を許されている身としては悩ましいところだが、対応を話し合った結果、家族からの呼びかけとしては「もんもん」を避け、できるだけ本名を使っていく方針が閣議決定された。本人の自称を止めさせはしないが、周囲が使用を認めるような発言は避けていこうという消極的廃止運動である。これにより私が「もんもん」と呼びかける機会は失われてしまうこととなった。

さびしい。暖かみのある「もんもん」の呼びかけをグッと我慢して本名で呼びかける今日この頃である。(といっても慣れすぎていて日に5回は間違えるのだが) この先「もんもん」がどうなるかは彼次第だが、何となくずっと使い続けてほしい気もする。そして次男がもう少し大きくなって口が達者になった時、もしまだ「もんもん」の自称を使っていたら、その時に聞いてみたい。「どうしてもんもんなの?」って。

 

(ケース販売) 大阿蘇牛乳 200ml×24本

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家具転倒防止おじさん・篠原進さんがすごいという話

「家具固定市民活動家」篠原進さんという方がおられます。この方の話をしたい。自分はインターネットで知ったのだけど、自分の観測範囲では全然認知されておらず非常にもったいないと思っていたので宣伝していきます。

ご本人のサイトはこちら。

家具転倒防止―経験交流サイト

徳が高い

この人は誰か。ということでサイトを見ると来歴が書いてあります。読んでもらえれば分かるけれどめちゃ徳が高いです。

都内マンション在住で防災担当をしており、2010年12月に孫が泊まりに来るのをきっかけに自宅の家具の転倒防止をしたとのこと。そのノウハウをマンション内に共有、実費で施工も手伝う。

翌2011年3月に震災です。ここで自作の道具の高い効果が確認されることになります。篠原さんの転倒防止具をつけた家具は1つも倒れず、そうでない高層階の部屋では折り重なるように倒れていたとのこと。これが篠原さんが活動を広げるきっかけとなります。

このあとどうすべきか?とかんがえて・・・

 自分の回りに関して言えば一段落しており、これ以上やりようがないのかと思いもしたが、ここで終われば何年か後で大地震がおきたらきっと後悔するだろう。出来る限りのことをすべきではないか?

なぜこれをやるか

このように考え行動できる人は本当にすごい。世の中に広めるためメーカーに商品化を打診するも断られ、諦めずに草の根で普及させるためサイトを立ち上げ、希望者にサンプルを送ったり、熊本地震の被災者宅に実際に支援に行ったりしています。ただ脱帽です。

アイディアがすごい

篠原さんはいくつも道具を考案されていますが、中でも優れたものが「対抗くさび」。背の高い家具で通常のつっぱり棒式の転倒防止具が使えない狭い隙間に有効で、非常に安価に自作・施工でき、防災コンテストで最優秀賞を受賞しています。新聞で紹介されたのがこちら。

web.archive.org

この他、アジャスターボルトを使ったジャッキなど様々な作例がサイトで公開されています(PDF:TOPからリンク)。自分はよく分からないけれど力学的な計算もされている模様(PDFPDF)。

やってみた

さて。このような見るだけでは意味がないので実践してみました。自宅では無印良品のスタッキングシェルフを壁一面に設置しています。

棚の上は梁があり、高さ5cmほどの隙間があります。狭すぎて突っ張り棒が使えないので、気休めでダンボールが詰めてある状態。これを対抗くさびに置き換えます。

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対抗くさびの材料は木や発泡スチロールなどが利用できますが、ここでは安価で加工しやすくそこそこ耐久力のあるスタイロフォームを使用します。スタイロフォームとは、ちょっと丈夫な発泡スチロールみたいなものです。

用意する道具

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材料と道具たち

作り方

棚と梁との隙間の長さを測り、説明通りスタイロフォームを加工します。

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棒状に切って、くさび状にして(角度重要)、ゴムを敷いてハンマーで隙間に詰める。くさびの向きは3枚目のように下側の大きい方を奥にすると、棚が倒れようとするときに余計に力がかかるので効果が高い。これを自分の場合は棚の上10箇所に設置しました。

結果

これをやった結果、以前は手で棚をぐらぐらと揺らすことができた状態から、手で力をかけるくらいでは一切ビクともしない状態になりました。子供がボルダリングしても問題ないくらい(やらせないけど)。

というわけで突っ張り棒が使えないような棚には対抗くさびがおすすめです。そして篠原さん素晴らしいアイディアをありがとう。

 

家具転倒防止―経験交流サイト

【読書】最後にして最初のアイドル、ほか5冊

おもしろい本をたくさん引いたので読書がはかどった。

 

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

掴みが良かった。適当に買う本を探していたところ、ぺらっと開いた1ページ目で購入決めた。内容はというと途中からぶっ飛んだ展開になる中篇が3本だが、どれもSF的には筋が通ってるらしい。アイドル・ソシャゲ・声優をモチーフにしてるところが現代を感じさせる。自分はあまりに超展開になると感情移入できなくなってしまうので「まあ、なるほど」という感じだった。

掴みの1ページを引用しようかと思ったけど長くなるので割愛。本屋でぺらっと1ページめくって見てほしい。

 

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

有名な本。面白かった。目的の曖昧性とか、組織内の意思不統一とか、なるほどなーと思った。一方で当時の日本軍の判断にも一定の合理性があったことは覚えておきたい。日清/日露戦争の経験や、日中戦争初期の夜襲・奇襲の成果とか、これらデータを参考に作戦を立てたこと自体は間違ってない。データは常にアップデートしていくべきだし、それに応じて判断も変えていかなければいけない、という理解をした。

 

庭をつくろう!

子供の絵本として。素敵な絵とお話。舞台はオランダなのか、フランスなのか分からないけど、街中にこんな庭付きの家があるなんてうらやましい限り。長男も気に入った様子で2回も読んだ。絵本も読み応えのあるものはこうして感想を残していこうと思った。

 

東京定点巡礼

図書館で借りて流し読み。戦後〜現代の写真とコラム。著者は定点撮影の元祖の人らしい(インタビュー記事)。古い写真はいい。この人も特攻隊の生き残りだそうだけど、写真に写る風景から10数年前には戦艦大和とか零戦ばんばん作って飛ばしてたんだなあと思うと何とも言えないものがある。

 

図説 近代エクステリアの歴史

これも図書館で借りて流し読み。自分は看板建築の古い建物が好きで、それに関連した歴史や文化を期待していたんだけれど、それよりは豪邸やいわゆる由緒正しい日本建築の門の作りが主な内容で期待外れだった。大衆文化の香りは毛ほどもしない。「お高くとまってございますね」という印象。どっかに看板建築好きのため本がないかなー。

 

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

面白かった。出だしから引き込んでいく面白さみたいなのは流石だと思う。肝心のところ、SF部分の説明はよく分からなかったけど(←残念な人)。解説読むと、これは著者の置かれた立場とか心境を色濃く反映してる作品らしい。そのうちもう一度読むだろうと思って書棚入り。

 

 

こどもパソコンを作った

長男がちょいちょいキーボードに興味を示すようになった。日本語入力してみたいらしく「パソコンやらせて」と言いに来る。何度かMacBookを触らせたが、かな入力に切り替えるのが面倒だしMacBookを占領されるのもアレなので、長男用のPCを与えることにした。Amazonでラズパイ3Bを購入、Respbianをインストールし、日本語入力やTuxPaintを入れる。日本語入力についてはこの記事を参考にさせて頂いた。

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▲できあがりの図。レゴでできた家はケースにしようと思っていたが「そのままで遊びたい!」と言って取られてしまった

使わせてみた結果、意外にもWorframのREPLでの計算(1+2など)に興味を示した。「計算機だよ」と教えたが、足し算の答えが出るのが面白いらしい。"12+9"の結果を一緒に検算してみたりして、「パソコンの答え合ってる?」「合ってるねえ」なんて会話するのは楽しい。2桁+2桁の計算をさせて結果に興奮している姿もほほえましい。

MinecraftとTuxPaintも楽しんでいた。TuxPaintを見ると昔遊んだKidPixを思い出すが、今となってはダサいAqua風のボタンやUIを見るにつけKidPixには及ばんなあという感想が浮かぶ。ドット絵のスタンプやOld MacのUIから感じられる「手触り感」みたいなのがない。(まあ、それは美化された自分の思い出が多分に含まれてるだろうけど) 長男はそんなことお構いなしにカエルのスタンプを押しまくって遊んでいたりした。

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▲創造性を発揮する画伯。この後画面一面をツタだらけにした 

ScratchやMinecraft Piでプログラミングも教えてみたいが、まだ早いか。子供のものは「子供が自由に触れる状態にしておくこと」が大事だと思っているので、触っていればそのうち興味を持つんじゃないかと期待している。

【読書】アイルランドの歴史、幼年期の終わり、子供が体験するべき50の危険なこと、他

間が空いてしまった。手にとった技術本があんま興味を惹かれないと、読書という行動自体をブロッキングしてしまうなーと思う。「一週間の進みが20p以下だったら警告出して読むのを中断する」とかできるといいな。

 

物語アイルランドの歴史―欧州連合に賭ける“妖精の国” (中公新書)

実家にあったやつ。おもしろかった。「アイルランドといえばイギリスと仲が悪い」イメージがあるが、その経緯は紆余曲折を辿っているんだなというのがわかる本。

 

日経ビジネスアソシエ 2018年 1月号 [雑誌]

なんかの電車に乗った時に活字成分補給で買ったやつ。社畜のための雑誌であり、それ以上でも以下でもなかった。多分もう買わない。

 

みんなのGo言語【現場で使える実践テクニック】

図書館で借りた。Mookらしい、現場向けの本だった。GOPATHをそのまんま作業スペースにするという発想になるほど、と思ったものの、PCのフォルダを組み替えるのがめんどくさすぎて手が止まった。うーむ。

 

Webエンジニアが知っておきたいインフラの基本 ~インフラの設計から構成、監視、チューニングまで~

会社でオススメされたものを流し読み。半分くらいは情報処理試験で見かけたなーという印象。残り半分は具体的なチューニングとかの話であり現場で役にたつ(が、今の自分には関係なさそう)という感じ。

 

幼年期の終り

blog.tinect.jp

このレビューを読んで。kindleで買ったけどiPad miniでは読みづらくて図書館で借り直し。面白かった。ただamazonで「この話、要は〜でしょ」という雑なネタバレレビューを見てしまい残念な気持ちになった上、結末はどう考えてもそのような解釈にはなりえず、二重三重の意味でモヤモヤした読書体験となってしまった。うーむ。レビューでネタバレ、ダメ。

 

子どもが体験するべき50の危険なこと (Make: Japan Books)

図書館で借りた。アメリカンな雰囲気が全編から感じられるが、巻末の訳者解説を読むとこれでも日本ナイズされているんだなと分かる。確かに小学生3年以上向き。書き込むスペースとかあるので、買ってさりげなく本棚に置いといて、子供が興味を持つよう仕向けるのもアリだな。

 

 

 

最近仕事が楽しい

auient.hatenablog.com

こちらでちらっと書いたけど、去年SIerから事業会社へ転職した。SIer時代にphpやgitなど今時の案件にアサインされ、ありがたく何年か安定して仕事ができた中でスキルを積んで、それが活かせる場所を改めて探したと認識している。

前の会社はゼロ状態から自分を育ててくれた恩があり、給料も良かったけれど、マネージャーとしてキャリアを積んで仕事を続けて行くのは難しかった。安い下請けをフォローしながら開発を回して利益を抜くという仕事に疲れきってしまったことが大きい。じゃあ担当に戻るわ、というほど会社が好きではなかったし、10年いて自社で仕事をしたのは合わせて数ヶ月ほどであったからそもそも帰属意識なんてなかった。

今の会社にはすごい人がいっぱいいて、たくさん学ばせてもらっている。じゃあコードもさぞ素晴らしいのだなというと全然そんなことはなくて、歴史と地層を感じさせるカオスが渾然一体となっており変化し続けている。汚いコードと取っ組み合いしているのはSIerの時と変わらないかもしれない。逆にそんな状況だから自分が活躍できるという面もある。

何をやって何をやらないか、どうやるかの裁量が自分にあるのが大変ありがたい。自分の責任においてバリューのあることを考えて進めていけるから。

そういうわけで、新しいことを学んで色々やっていく今の仕事はとても楽しい。楽しすぎて休日に会社の Slack を普通に眺めてコメントしたりしており、公私分離できないアレな人になるのを心配している。

この先当面自分がやること・できることはなくなりそうにないし、やれるだけやっていくつもりである。ありがたいことにビジネスも成長している。とはいえ強い競合がいて安穏としてられる状況でもないので緊張感も持ちつつ、どこまでいけるかな?という思いでいる。