auientの日常

ノンジャンルで書きたいことを書くブログ

【読書】2020年前半に読んだ本たち

久しぶりの読書メモ。暑いですね。

 

長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014)) シリーズ

親から贈ってもらった。夜、子供たちの寝かしつけに読んだら大層好評だったので続刊も購入。何回も音読をせがまれるため録音して再生可能にするに至った。1話が大体25分、長いと40分かかるのでかなりの労力を節減できている。セリフの発言者を地の文で都度書く、1話で分かりやすく話を切る点などが子供への読み聞かせに大変向いている。小学校低学年くらいのお子さんへの音読に是非おすすめ。

 

ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫) シリーズ

ピッピの次の寝かしつけ本として購入、でもこちらはピッピほど音読に向かなかった。子供が興味持たなかったし、3巻ラストで精神世界になってしまったのに自分が辟易してしまっていったん読むのやめ。あと解説で全巻のネタバレしてるのなんなんでしょうね。いつか読み返すかもしれないので本棚に入れてある。

 

小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て

コロナ期の育児に悩みkindleで購入。だいたい遺伝のせい、という主張(乱暴)。強く読み進める気になれず途中で放置。もし物理本を買ってたら売り飛ばしてる。

 

Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計 (アスキードワンゴ)

お仕事で話題になって読んだ。今思い出せることは何もない……ということは印象薄かったんだな。なんとなく分かったような感覚だけ残ってる。必要になったら読み返そう。

 

人間たちの話 (ハヤカワ文庫JA)

横浜駅SFでおなじみ柞刈先生の本。雪椎名とラーメンの話が面白かった。あと「超監視社会」、割と現実の中国がSFに近づいてるなと思うなど。

中国の若者から見た香港、ウイグル、日本、台湾、政治、民主化について

「監視国家と中国共産党について」たのしい超監視社会(柞刈湯葉)みを感じる

2020/08/12 19:46

b.hatena.ne.jp

 

感染症医が教える性の話 (ちくまプリマー新書)

kindleで安くなってて購入。コロナ騒動で知った岩田健太郎医師の本。予想外に軽快な語り口で驚いた。中高生むきなのかな。岩田先生がこんなエモい人だとは知らなかった。

 

性風俗のいびつな現場 (ちくま新書)

これもkindleで安くなってて購入。風俗と福祉の本。岩田医師のエモさ抜群の本の後で読むと「これが極北か」という思いがする。社会は広いんだなあ。上記の本と合わせて読むのをオススメしたい。

 

コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス)

紅茶からにわかにコーヒー派になったのはここ数ヶ月の間である。豆を挽いてハンドドリップする毎日、コーヒーについて知りたくなってコロナ解禁後の図書館で借りてきた。実に科学的で整理されておりとても良い本。コーヒーの文化的政治的側面をスッパリ切り落としていてシャープな仕上がり。返しちゃったけど買ってもいいくらい。作者のwebsiteはコーヒー好きの間では有名だとか。

https://sites.google.com/site/coffeetambe/

 

コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味いのか (ポプラ新書)

図書館で借りたコーヒー本その2。「コーヒーの科学」の対極をいく本。主観的、情緒的、根拠ナシ。業界disもあって落差がひどい。突撃型の現場の人が書くとこうなるんだなあと思いつつ一応読みきった。作者の淹れた最高の一杯というのは(物の試しに)一度飲んでみたい気もするが、本はもう一度読みたくない。この本自体がまずいコーヒーのようだ。

 

四畳半タイムマシンブルース (角川書店単行本)

はてなー作家でおなじみ、森見登美彦先生の新刊。売れてるらしい。期待して買って一晩で読み切ってしまったが、うーん、今一つであった。脚本が上田誠氏のもので、それをリライトしてるらしいが、しっくりハマってない気がする。四畳半の世界観に「タイムマシーン」という装置があからさまに浮いているし、腐れ大学生モノの精神というべきドロドロとした怨念が足りない。本が汚れないうちに売却するであろう。

 

他にラノベをかなりの数読んでいるが、そちらは別の場所に感想を書いているのでここには書かない。

イヤホンと電車、耳抜きと骨導音

眠れないのでメモがてら。

 

それまで愛用していたカナル式の格安イヤホンが壊れたためAirPods Proを買ったところ、ハンズフリーであったり電源ON/OFFが自然だったりと非常に快適な点が多く、こりゃ正解だと思ったのであった。

中でもノイズキャンセリング性能が良いことが何より快適さに貢献している。これ以前に使っていたBOSEのヘッドホンは「サー」というホワイトノイズが気になって全然使わなくなった。これと比べるとAirPods Proの無音さはまさに無に近い。

で、喜んで電車などでも使っていたところ、あることに気づいたのである。耳の奥に力を入れると線路の音が伝わってくることに。

 

鼻をつまんだ状態で鼻から息を出そうとすると、喉の奥から耳の方へ空気の圧力がかかるような感じを覚える。これは「耳抜き」と呼ばれ、ダイバーには一般的な技法らしい。

自分は耳抜きをすると、左側の耳の中が「ぱり」と音を立てて、何かがくっつくか剥がれるかする感覚をずっと持っていた。多分小学生くらいの時からあった気がする。

更には、鼻をつまむことなく、耳の奥に力を入れるだけで「ぱり」と音をさせることができるのである。なぜ、いつ覚えたのかは定かでない。音は自分だけに聴こえるものであろうし、また別段何かの役に立つこともなかったので、今まで気にしたことはなかった。

 

事象は電車内でAirPods ProのノイズキャンセリングをONにし、気まぐれで「ぱり」をやった時に起こった。騒音から離れていた左耳にガタンゴトンという車輪の音が聞こえてきたのである。鈍い音は尻の下から響いてくるようであった。

つまり、と私は瞬時に思った。これは骨導音なのではなかろうか。「ぱり」によって通常伝わらない振動が耳の神経に届いているのではなかろうか。

骨から伝わる骨導音に対して、空気から伝わる通常の音を「気導音」というそうだ。イヤホンのノイズキャンセリング機能が「マイクで拾った外部の音を打ち消す音を出す」方式であることは有名だが、打ち消すための音波も気導音として耳に届くことになる。骨を伝って直接届く骨導音は打ち消すことができないはずである。

そして「ぱり」という音の正体だが、耳の中で何かが物理的な何かが接触して発生している音であり、接触しているために座席下の振動が骨導音として耳に届いている。と考えるとつじつまが合う。

最新の機器を使い思わぬところで長年謎だった自分の身体が理解できたようで、自分は思わず興奮した。

このあとこの説を補強するもう1つの材料が見つかった。ハミング、つまり鼻歌で出す音は他人には聞こえづらい小さく鈍い音になるが、ハミング中に「ぱり」をやると音が異常に大きく左耳に響くのである。これは鼻・喉で出した音や振動が「ぱり」の接触によって直接耳に届いているように思われてならない。

 

この事象を正式に何と呼んだらいいのか分からない。ただ自分は、自らの身体を1つ理解した気になって深く満足した。

 

Apple AirPods with Charging Case (最新モデル)

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喫茶録:Kusmi Tea “Prince Vladimir” / クスミティー プリンス・ウラディミル

妹に恩を売る機会があり、お礼をするというのでクスミティーをリクエストしてみた。

ティーバックは初めて。

 

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昔茶葉ので飲んで以来このフレーバーが大好きなのだ。

上面の表記をよくみるとVladimirとWladimirの2つの表記がある。英語とフランス語の違いとかだろうか。

 

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加工はフランス。

ウラディミルという名前から分かる様にロシアで創業されたブランドだが、ロシア革命のときにフランスに亡命して以来、フランスで商売しているらしい。有産階級だったということだろう。

 

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淹れたところは撮り忘れてしまった。大きめのマグカップで淹れたら少し薄かったかもしれない。

フレーバーは期待通りのすばらしさ。柑橘系さわやかな香りとバニラの甘い香りのバランスが絶妙なのだと思う。ミルクティーにしても合う。

 

満足度:★★☆

 

日本で輸入している会社のページを見ると丸ビルに店があるっぽいのだが、どうも閉店してるらしい。行ってみたかった。

 

 

 

【読書】圏論の道案内、リボンの男、軍事戦略入門など

訳あって一日の多くを読書にあてる暮らしができている。本を読んでいると遅い朝から日が傾くまでの時間が本当に短い。もっと日が長い季節が待ち遠しい。

 

圏論の道案内 ~矢印でえがく数学の世界~ (数学への招待シリーズ)

Kindleで購入。対話形式で圏論を解説する本。ノートに矢印を書きながら読みたくなる。でも3割くらい読んだところで飽きて置いてある。また関心が戻ってきたら読むだろう。

 

歴史修正主義とサブカルチャー (青弓社ライブラリー)

Amazonで物理本購入。はてブのどこかでおすすめされていた気がする。昨今の歴史修正主義サブカルチャーの文脈で語られているという本。ふーんと読んだ。あの界隈(つくる会〜右翼雑誌〜ネット右翼)は名前を追いかけるだけで疲弊する感じがある。一応書棚に置いてある。

 

リボンの男

図書館で借りた。山崎ナオコーラという人はこんな小説を書くのかーという感じ。物語自体についていうと、妹子の思考やキャラ設定があからさまに作り物っぽく感情移入できずに終わった。

 

軍事戦略入門 (シリーズ戦争学入門)

これも図書館で借りた。確か新刊だった気がするが、コンパクトで淡々と理論を述べていて面白い。事例が挟み込まれるのでついwikipediaに脱線したくなるが、そこは我慢して読み切った。良かった。

 

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

書店で購入。京都ではない森見登美彦。おもしろかった。分類するとなればSF小説となるのかボーイミーツお姉さんになるのか。天気の子を連想するところがちょっとあるような気もする。アニメも見てみたい。

 

喫茶録:Whittard English Rose / ウィッタード「イングリッシュローズ」

私は紅茶が好きである。コーヒーもよく飲むが、美味しいものを楽しむのはもっぱら紅茶であり、何ならいくらか高い金を払っても良いという価値観を持っている。いい身分になった暁には、袖の下にクスミティーや高級ダージリンを期待するのは間違いない。

お気に入りの銘柄はあるものの*1、見識を広めるために常に新しい銘柄にチャレンジしていきたい。そこで、飲んだ紅茶をブログにメモしていこうと思う。

 

今回買ったのはウィッタードというブランドの「イングリッシュローズ」という名前の茶。ウィッタードは紅茶の国イギリスのブランドのようだ。

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40g入り、不思議の国のアリスの缶で、50%オフでおおよそ1000円弱也。

本国では100gが7ユーロ。1ユーロ = 120円で計算すると、100gあたり840円。

日本のAmazonでも売っている業者がおり、こちらは100g缶入りで3100円。

本国からすると高いが、輸入とデザイン缶とを考えればそれなりのお値段かもしれない。

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茶葉がインドや中国なのはわかるが、ブレンド国がドイツというのが面白い。

賞味期限があと2ヶ月後に迫っている。

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茶葉にはバラの花びらが入っており、華やかな印象。甘いいい香りがする。

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少しお湯を入れすぎたかもしれない。5分蒸らしてやや薄めの茶となった。それでも香りはしっかりと立ち、味わいもよかった。おいしい。かりんとう、チョコレート、プレッツェルなどと一緒にいいおやつの時間になった。次の日は少し濃いめに出してみよう。

満足度:★★☆

 

調べてみると、2018年に大阪でこの缶を買った方のレポートがあった。

hearvinyl.com

この時の在庫品が賞味期限切れ前に放出されたのかもしれない。

ともかく、いいお茶であった。

 

*1:ポピュラーなのではトワイニングが好きだ

2019年のまとめ

2019年も残りちょっとなので、珍しく1年のまとめを書いてみようと思った。

 

読書

読書 カテゴリーの記事一覧 - auientの日常

合計で42タイトル。シリーズ物や上下巻に分かれてるものもあるので、冊数でいうと60くらいになるだろうか。読み切れずに放棄したものも10冊弱ほどあるはず。

数えたことはなかったが、意外と読んでるのが分かったのが収穫。

株式 

はてなハイクが終了したのではてなの株を売った - auientの日常

はてな[3930]を売ってプリマハム[2281]を買った。株はマジメに運用するつもりはなくて、主に社会勉強の意味合いでしかないが、運がいいことに両方とも儲かっている。プリマハムはファンであるとか(はてなのように)ということはなくて、単に株主優待がもらってみたかった。ハムはなかなか美味しかった。

ガジェット

グラウンドチェアは誕生日プレゼントで嫁さんに買ってもらった(ゆるキャン△の影響)。アウトドアはもちろん、ソファのない我が家では室内でも活躍しており、大変満足。グラウンドチェアの高さもちょうどいい。Amazonの安いやつにしなくて本当によかった。

育児

一石二鳥の活字本読み聞かせ - auientの日常

長男が小学生になり、宿題などを始めた。自転車を買った。夜の読み聞かせを始めた。ゲーム(Nintendo Switch)を買った。クリスマスプレゼントには将棋を与える予定でいる。

健康

胃カメラを飲んで、食道裂孔ヘルニアだということがわかった。特に害のないやつらしいが、食後のゲップがだんだんひどくなっているのと関係はありそうである。最近は胃の内容物が喉をこえて上ってくる事が増えている。

運動

胃の調子改善などを期待してまたジムに行き始めた。頻度は不定期で、月に1度くらいになってしまっている。駅近くのジムが安価に利用できる環境になったので、コンスタントに続けられるかどうか。

またSwitchでおもしろいと評判のリングフィットアドベンチャーを購入した。こちらはまだ届いてないので来年に期待したい。

趣味

音楽活動は声がかかったタイミングでやる感じが続いている。

父から相続した山小屋の片付けと整備はGW〜秋口にかけてちょっとずつ進捗した。友人を巻き込むことに成功したのでまた来年も楽しみだ。

仕事

チームで仕事をするためのプラクティスをいくつか知る事ができてよかった。一方で技術的な進捗はほぼなかった。転職して、特に努力せずにできるところは全てやってしまった感じがあり、これより先に力を伸ばすには努力が必要そうだ。

任されたポジションは特に評価されなかったようだ。部下にはかわいそうなことしてしまった。次の年は違った働き方をしたい。

会社の論理をふりかざす人

「会社の論理」というものがあると思う。"数字"とか、"やるやら"とか、"責任"とか、そういう言葉が飛び交うやつだ。まー、会社で仕事をする分にはその文法に則ってコミュニケーションするなり飛んだり跳ねたりすればいいと思うのだが、会社外でこういう思考丸出しで話をしている人を見るとジト目になってしまう。これはある種の脳味噌筋肉状態であり狭窄視野であると思う。

 

先日は保育園の保護者会で脳筋ママのご意見を耳にする機会があった。「数値で出してくれないと納得できないんですよ!」という主張をされて、そういう発想がそもそもなかったらしい保育士の先生は困惑していた。

ちゃんと時間管理しろとかKPIを置いて定量的に判断しろ、というのはわかるのだが、それは外野が言うことじゃないだろう。保育園を実際に運営している人なら話は別だが、ただの保護者(しかも公金の投入されてる認可保育園の受益者)が作業方法にまで口を出す筋はないだろうと思うのである。

保育士の先生の置かれた立場を知らないでいて、「自分のわかる言葉に翻訳しろ」という要求をしてるように見え、非常にいたたまれない気持ちになったので、思わず「自分はそうは思わないですよ」という控えめな対抗意見を差し出してその場を離れた。

 

過去に1度似たことを覚えている。10年ほど前、大学の延長でやっていた音楽サークルであったことだ。メンバーの一人が「成長しないと意味がない」「やるかやらないかだ」みたいなことを言い出して議論になり、やがてそのサークルは活動停止した。

営利企業でセールスの仕事をする分にはそのマインドで頑張ればそれでよろしいが、なぜ経済活動外まで同じ考え方で行動したくなるのか、自分としては謎である。仕事は仕事、趣味は趣味、福祉は福祉で考えればよかろうに。

 

今後このような人種を発見したら観察し対話を試みてみたい。気づいたのは、このような人種に会うためには会社から離れたコミュニティに多く参加すべきだ、ということだ。会社やその周辺にいる人は自然と会社モードでの会話をするはずだからだ。